2/27の回想録
2016/2/27
本来なら生理が来ているはずの日から3日ばかり経った日のこと。
くるはずの生理がこないという事態に、
イライラしたようなソワソワしたような心境だった。
夫が言う、「それ、絶対子どもできてるって。調べた方がいいって。」
というセリフになぜか反発したくなり、
「まだわかんないもん。インフルエンザとかで体調悪かったし。決めつけないでよ!」
なんて 言い返すというやりとり。
結婚して二か月くらい経過していて、
結婚式の予定も決まっていて、
夫も私も子どもを望んでいて、
だから当然避妊もしていなくて、
今思うと反発する理由なんて何もないのだけど。
「そんなはずはない」というか「まだその時ではない」というような思いがあった。
それは、子どもを望んでいない、ということではなく。
前年の5月に突然父を亡くし、
そこからプロポーズ(もどき?)、両家挨拶、引っ越し、入籍、と
自分でも予想していなかったスピードでことが進んできたことに対して、
「ちょっと一息つかせてほしい」というのが正直な思いだった。
自分の意志ではない大きな流れに押し流されそうな、
焦りのようなものを感じていたのだろう。
子どもを欲しがっていた割に全く前のめりではない私の態度に、
夫はさぞかし戸惑ったことだろうと思う。
週末を待って、二人で検査薬を買いに行った。
検査自体は妻に任すというスタンスの人も多いと思うが、
検査薬を選ぶ・買う、というところから参加したがる好奇心旺盛な夫。
今思うと、夫のこの性格は本当にありがたいと思う。
家に帰って検査結果が出た瞬間は、
それまでの焦りや漠然としたイライラは嘘のように晴れて、
「ああ、待ち望んでいた、母になる道が始まったのだ。」とストンと気持ちが落ち着いた。
高揚感とも違う、
覚悟とも違う、
穏やかに自分の足元に根を下ろし、
広げていく感覚。
その日の夜は、夫がお祝いしようと言ってくれて、2人で美味しい中華で祝杯をあげた(もちろんノンアル)。